愛情不足だから発達障害なのか。

お子さんの発達に関する相談を受けているなかで、とてもよく聞かれる質問です。

親としては子どもの育ちが自分の愛情不足だと言われたら自信を失います。

まず、発達障害は親の愛情不足が原因で引き起こされるものではありません。これは、広く認識されている医学的事実です。

発達障害は脳の機能や発達に関与する神経の違いによって生じ、遺伝的要因や環境要因が影響するとされています。親の育て方や愛情の有無が発達障害の原因になるという誤解は、根拠のない偏見です。

親の愛情不足という考え方は、発達障害の本質を誤解させ、家族に不必要な負担を与えるものです。むしろ、発達障害のある子どもをサポートするためには、専門的な支援や理解が重要です。その子に合った適切な療育や学びを提供することで、子どもの可能性を最大限に引き出すことができます。

発達障害は親の責任ではなく、家族を中心に支援者全体で協力して向き合うべき課題です。一緒に考えて育ちを見守っていきましょう。